株式会社光栄 様

TQMを活性化し、小集団改善活動で生産性が向上

事業内容製造業
代表者代表取締役 坂本 典昌 氏
本社所在地石川県能美市岩内町ヤ1番地1
創立年27名
従業員数14名
ホームページhttps://koeicorp.co.jp
認証レベルエコステージ1(2009年3月取得)
エコステージ2(2010年3月取得)
エコステージ3(2016年3月取得)

主な環境活動項目

(1)安心して働ける安全で明るい職場環境の構築
(2)生産性向上による省エネルギーの推進
(3)品質向上による信頼と競争力の向上
(4)人財育成

背景・課題

TQM構築に向けた活動が停滞、エコステージ導入が転機に

光栄様は、建設機械や搬送機器の板金溶接部品の製造メーカーです。以前よりISO9001をベースにTQMの構築を目指して活動してきましたが、活動開始の数年後にはマンネリ化し、委員会活動も停滞するようになりました。
そんな中、顧客からの要請もあり、2008年にエコステージの導入を決定。当初は顧客との取引条件の一つという認識でしたが、エコステージが「紙・ごみ・電気」だけでなく安全、品質、納期など本業と直結した経営改善活動であり、推進中のTQMの構築も並行して進められることから、それまで停滞していた委員会活動も一気に活性化していきました。

活動内容

「生産性向上」を目指し、小集団改善活動を推進

2009年当時はリーマンショックの影響が大きく、同社では「コスト改善」が急務でした。エコステージでは、その対策として「生産性向上」を重要管理項目に掲げ、QCサークル活動である小集団改善活動をスタート。
(1)全員参加 (2)QCストーリーに沿って展開 (3)1ヶ月の改善効果金額を小集団のメンバーに還元などをルール化して取り組んだことで、PDCAが確実に回り始め、想定以上の効果が生まれました。活動内容は、小集団活動表として社内掲示し、情報共有を図りました。また、社外の発表会では優秀事例を紹介し、会社のPRにも役立てることができました。

効果

TQM指標も大幅に改善でき、日本品質奨励賞を受賞

エコステージの活動によって、安全、品質、コスト、納期、モラルの幅広い面で改善効果が生まれました。特に「生産性向上」で大きな差が見られ、改善効果金額はエコステージ導入前(2003〜2007年度)の平均138万円に対し、導入後(2012〜2016年度)は平均401万円となり、約2.9倍に増加しました。
また、TQMの委員会活動と小集団活動の両立によって、全員参加経営の意識も大きく向上。TQM指標は、2007年度に比べ、2016年度は65%改善しました。これらの成果が評価され、2016年度には日本科学技術連盟の日本品質奨励賞「TQM奨励賞」を受賞しました。

今後の計画

現在、同社では、全員参加による改善活動の結果を日次で把握・分析できる、独自開発の日次決算・部門別採算システムAMASを運用。新たな付加価値を創造できる人財を育成し、経営理念である「全従業員の物心両面の幸せを追求すると同時に、社会に貢献する」の実現を目指しています。

担当評価員からのメッセージ

同社は、社員数27名の小規模ながら、全員参加で環境経営を実行し、エコステージ3にステージアップしている会社です。自社開発の生産管理システムを構築して在庫管理、納期管理、日次決算まで実施。「TQM奨励賞」の他、経産省主催「攻めるIT中小企業百選」に選出されるなど、取引先や業界からも高い評価を受けています。