高尾工業株式会社 様
5S活動で環境を改善、ものづくり企業として体質強化
事業内容 | 輸送用機械器具製造業 |
代表者 | 代表取締役社長 高尾宜史 氏 |
本社所在地 | 茨城県常総市杉山1166 |
創立年 | 1960年 |
従業員数 | 126名 |
ホームページ | https://www.takaokk.co.jp |
認証レベル | エコステージ1(2009年3月取得) エコステージ2(2016年5月取得) エコステージ3(2019年5月取得) |
主な環境活動項目
(1)消費エネルギーの削減 ~CO2排出量の削減~
(2)廃棄物の削減 ~ゼロエミッション〜
(3)ムダ・ムリ・ムラの排除による業務改善(生産性、工程品質、品質ロス、顧客クレーム、納期、在庫)
背景・課題
5Sの徹底と企業体質強化を目指す
尾工業様は、トラクター・フォークリフト・建設機械部品の各種加工から溶接・組立までの一貫生産を行っている会社です。
EU環境法規制強化に伴い、建機業界でREACH規則が開始されたことによって、環境管理システム認証取得が取引の必須条件となりました。さらに、業界における生産拠点のグローバル化が進み、中国など海外への生産拠点の移転が加速していきました。
こうした状況の中、顧客ニーズに応えるとともに、ものづくり企業としての体質強化を目指し、環境面だけでなく本業に関する課題解決に取り組めるエコステージの導入を決定しました。
活動内容
職場の環境改善からスタート、経営強化や人づくりまで展開
精密機械加工の作業現場では、油の汚れなどの環境悪化が課題となっていたため、まず職場の環境改善に取り組み、「紙・ごみ・電気」の5S活動をスタートしました。
当初は一部の担当者による活動でしたが、徐々に事業所単位、部門単位と活動範囲を拡大。化学物質管理を徹底し、本来業務の課題にも向き合うようになりました。
現在は、生産性向上、不良品削減、在庫削減、クレーム削減等、経営強化につながる活動を行っています。また、「社員の人づくり」についても、技能委員会を立ち上げ、「匠」を目指して将来への技能・技術の伝承の活動を展開しています。
効果
働きやすい職場に改善し、化学物質使用量も削減
エコステージ導入によって、職場の環境改善を実現したことに加え、環境と経営、両方に役立つ管理システムを構築することができ、CSR/SCMの統合的な仕組みも根付きつつあります。
化学物質管理においては、取引先からの環境調査依頼に対し100%対応し、化学物質使用量削減を着実に実現することができました。
さらに、活動テーマを本業の生産活動にすることで全員参加を促し、人材育成カリキュラムに積極的に参加するなど、社員の意識も変化。個人の成果が、企業の成果につながっています。現在は、「魅せる工場づくり」を目指し、さらなる改革を推進中です。
担当評価員からのメッセージ
同社は、2009年にエコステージ1、2016年にエコステージ2にステージアップし、確実に環境経営のレベルが向上しています。2015年にはエコステージの新規格要求事項「リスクと機会への取り組み(SWOT分析の実施)」にいち早く着手。経営改革を推し進め、さらなるステージアップや品質向上が期待されています。